塾のチラシと分析力
「どうしてキプロスに行かなかったんだろう」
そればかり考えていた時期があった。周囲の反対を押し切ってでも、自分の直感を信じてキプロスに留学していれば、現状とは違った結果が得られていたかもしれない、と。今ない「何か」を、最後の最後で行かないと決めたその地で、見つけられたかもしれない、と。
I Can Do It! の新講座のチラシを作っているとき、デザインに行き詰まり、とにかくあちこちのチラシを見ては、気に入ったものからレイアウトや形を学んでいた。外出先でも、目につくものは同業他社のチラシばかり。中・高生向けの塾のチラシを手に取り、どんなメッセージが奥にひそんでいるのかと、分析したりもしていた。
そんな私を見て、上野さんが言った。
「もしスウェーデンに行っていなければ、ここまで分析力が付いていなかったと思うよ。もしかすると、こうして起業することもなかったかもしれないね。」
それを聞いた瞬間、スウェーデンのビジネススクールで学んでいたときのことを思い出した。あの授業は難しかったな。あんなにきつく苦しい授業は今までなかったな。この授業のクラスメートは、ほとんどが院生でレベルが高かったな。大変なことばかりだったけれど、それをすべてこなしてきたじゃない。そう思うと、これまでの努力が、やっと報われたように感じた。
そうか、スウェーデンに行ったからこそ得られたものがある。スウェーデンを選んだからこそ、出会えた人がいて、場所がある。それを糧に、これから生きていけばいいんだ。
その塾のチラシがあったおかげで、無事チラシが完成して、そして今日で、I Can Do It! の第二期英語講座を始めて一ヶ月が経つ。私の「分析力」はいかほどかは分からないけれど、今回もステキな出会いがいっぱい。これから少しずつ、I Can Do It! を成長させていければいいな。
by serendip_love
| 2008-07-29 21:47
| 村上センス